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Update : Fep.29.2000

icon ピラーメーターについて [SEAVIEW]

 

 運輸省自動車交通局の『自動車の安全対策に関する意見募集』の第2弾に出した電子メールです(送信日は1999.02.02)。

 ちなみに意見募集の第1弾には後部反射器(リフレクター)の高さについての意見を出しました。 返事を要するような書き方や挑戦的な書き方(笑)はしなかったのですが、丁寧な返事がきたので恐縮しました。

 

【ピラーメーターと右手の傷害について】


 先頃フルチェンジした日産シルビアの一部グレードには「ピラーメーター」なるものが採用されていますが、このメーターは衝突事故時には危険ではないでしょうか? 日産は、頭部が当たることがないから大丈夫と考えているそうですが、果たして右手が当たることについては考えているのか疑問でなりません。
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 私がシルビアの運転席に座った場合、チルトステアリングは一番上に調節しています。 そしてハンドルをいわゆる10時10分に握ると、右手とピラーメーターとの距離は約15cmしかありません。 正面系の衝突でエアバッグが作動した場合、エアバッグの直径はハンドルより大きいため、私の手はおそらくハンドルから離れて横方向に飛ばされるはずです。
 エアバッグにより横方向に離れた私の手は数十Gの加速度で前方に移動しながらピラーメーターに当たるかもしれません(し、当たらないかもしれません)。 実際に事故が起こって当たった場合、果たして私の手はどうなるでしょう? 以下の1〜6は私の予想です。

  1. ピラーメーターに手や腕をかすめて軽い擦過傷。
  2. ハンドルに近いので当たったときの初速も小さく、その後も腕の関節が曲がるだけで荷重がかからず、ダメージなし。
  3. ハンドルから手が離れたときに指が伸びていれば、当たったときに突き指か骨折。
  4. 指は丸まっていてダメージなしだが、手首が変な方向に曲がって捻挫。
  5. 関節や骨はダメージなしだが、メーターのアクリル板が割れて軽い裂傷。
  6. 小指だけが当たって突き指か骨折。 あるいは小指の辺りから手が裂ける。

・・・所詮は実験なしの予想に過ぎませんが、「手が当たることはまれである」などとは私には到底思えません。 しかしながらシルビアのピラーメーターはハンドルに近接している事はもちろん、内装材の形状から察するに衝突時に脱落する機構も備わっていないようであり、右手に関する衝突安全性への配慮が全く見られません。
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 寸法面の制約を設けるほどの必要はないと思いますが、『手や腕といった上肢の傷害に配慮し、ハンドル付近に強固な突起物や障害物を設けないよう、メーカー側に配慮を求める』という程度の通達を出す事を提案いたします(他社が真似をしたり、日産の中で他車種に展開する計画があるかもしれないので、出すとしたら早めの方がいいでしょう)。
 なお、もしも通達を出す場合には、シルビアのピラーメーターに関しては現状の「上級グレードに標準装備」から「上級グレードにオプションとして設定」程度に販売規模を縮小するよう提案するとよろしいかと思います。


− 以上 −

 

 

 ↑ Update : Feb.02.1999
 
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