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Update : Nov.23.2000

- スクラップ・ヤード -

1st YARD

INDEX ▲ レクサス(Lexus)
 
 ・ レクサス(Lexus)
 ・ ABS、ついでにBA
 ・ 川と凍結
 ・ 凍結防止剤の悲劇
 ・ フォグランプ
 ・ トンネル
 ・ サングラス
 ・ 馬力とトルク
 ・ 4WSの日本初は?
 ・ 180km/hのリミッター
 レクサスとはアメリカ向けに設立されたトヨタの高級車専用販売チャンネル名で、日本で言うところのセルシオ,ソアラ,アリスト,ウィンダム,ハリアー,ランドクルーザーなどを扱っている。 1989年にデビューしたレクサスLS400(セルシオ)が最初のモデルで、その高い品質は衝撃を与えた。 中には「こんなクルマがこんな値段で作れるはずがない。不当廉売だ」と告訴しようとしたメーカーもあったという。

 1997年の夏頃に読んだ日経ビジネス誌の記事によると、アメリカではレクサスの名は形容詞として通用するほどで、「アイスクリームのレクサス」といった具合に使えるらしい。

 アメリカの高級車専用販売チャンネルの先鞭を付けたのはホンダのアキュラである。 アキュラは成功を収め、トヨタ(レクサス)と日産(インフィニティ)がそれに追従した形であったのだが、今日もっとも成功しているのはレクサスである。 アキュラはラインナップの充実に焦るあまりインテグラという「普通のクルマ」を投入したため高級車チャンネルとしてのブランドイメージを失ってしまい、レクサスのオーナーとは対照的に、アキュラのオーナーは自分の車をアキュラとは語りたがらない人が多いという。


INDEX ▲ ABS、ついでにBA<-<(Nov.03.1998)
 
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 ・ ABS、ついでにBA
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 ・ 凍結防止剤の悲劇
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 ・ 4WSの日本初は?
 ・ 180km/hのリミッター

 

 

 

 『ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とは、ブレーキをかけたときにタイヤのロックを防いで操舵性や車両安定性を確保する装置である。』などとカタログに書かれているが、実際にタイヤがロックするとどうなるかを体験した人は少ないと思うので、まずは手軽な体験方法を紹介する。

 自転車を用意する。 乗らずにハンドルを持ち、そして後ろ向き(※)に動かしながらハンドルを切ってみる。 前輪の向きが変わると自転車の向きも変わる。
 次に、前輪のブレーキをしっかりと握りながら後ろに動かしてみる。 前輪がロックしている(回転せずに引きずられている)のを確認したら、ロックさせたまま後ろに動かしながらハンドルを切ってみる。 今度は前輪の向きが変わっても自転車の向きは変わらない。 自動車も、タイヤをロックさせた時に同じ事が起きる。 すなわち、ハンドルを切ってもクルマの向きは変わらない。

※ 本来は前向きに動かすべきだが、前ブレーキをかけた場合に後輪が浮き上がってしまうので、やむなく後ろに動かす。

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 ABSは、タイヤの回転を検出するセンサーによりタイヤの回転が止まりそうなのを感知すると、ブレーキを緩める。 ブレーキを緩めたおかげでタイヤの回転が元に戻りそうなのを感知すると、ブレーキを緩めるのをやめて、戻す。 これを1秒間に10回以上のサイクルで繰り返すためABSの作動中にはブレーキペダルに「ガコガコ」とか「ゴリゴリ」といった震動が伝わるが、この震動に驚いてブレーキペダルを緩めてはいけない。
 もう一つ。 ABSの作動中はブレーキペダルが重くなったり踏み込みにくくなる。 雪道のように極端に滑りやすい路面では、ごく軽くブレーキペダルを踏んだだけでもABSが作動してペダルが重くなるので驚きもひとしおだが、故障したわけではないので、その点の心配は要らない。

 ABSがやっているのは「ブレーキを緩める/緩めるのをやめる」事であり、ブレーキを増やすことまではしない。 すなわちABSの作動中であってもなくても、最大のブレーキ力はその時にドライバーが踏んでいるブレーキペダルの強さを超える事はない。 ゆえにABSが作動してペダルがガコガコと震動しはじめたからといって、そこから踏む力を増やさなければ、ゆるいブレーキしかかからずに、停止距離が長くなってしまう事もありえる。 また、クルマによってはABSが早めに動作しはじめるものもあるが、それは様子を探っているようなもので、かまわずにブレーキペダルを踏み加えればよい。 とにかく、危ない時は何も考えずに力の限りブレーキペダルを踏めばよい。

 大抵の市販車のABSは、制動距離の短縮よりも緊急回避時のハンドル操作性の確保を目的としている。 これは、衝突しそうになってブレーキをかけたままハンドルを切った場合に「止まる力」と「曲がる力」の和がタイヤのグリップ力をオーバーしてしまう状況になった場合にはハンドルの方を優先させるべくブレーキの方をゆるめる、という意味である(※この状況になったときにABSがなければハンドルを切っても直進状態に陥ってしまい、回避の可能性が低くなる)
 ハンドルの方を優先するという事は、ドライバーが電柱に向かってハンドルを切れば電柱に向かって走っていくという事に他ならない。 それは、電卓のキーを押し間違えた時に電卓はその計算を忠実に行ってくれるのと似ている。 世の中には『ABSが付いていれば事故が起こるはずがない』などという考えを持っている人もいるらしいが、それは『電卓を使っていれば計算を間違うはずがない』という考えと同じぐらいの誤りである。

 緊急回避時はあわててハンドルを切りすぎてしまう事がある。 例えば、通常ならハンドルを30°切るだけで済むところを一気に60°や90°も切ってしまう。 するとクルマの向きが変わりすぎてしまうので元に戻そうとするのだが、今度は逆方向に60°切るだけで済むところをあわてて90°や120°も切ってしまう。 いわゆる「タコ踊り」というやつだが、これに関してはABSがあってもどうにもならない。 緊急回避時は落ち着いて必要なだけハンドルを操作するよう気を付けなければならない(と書いてみたところで即できるというものではないが・・・)。

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 ABSの標準化に伴い、1997年頃からBA(ブレーキアシスト)という装置も一般化してきた。

 困った事に、ほとんどのドライバーは(危機的な状況であっても)最大限のブレーキ力を発揮させるほどブレーキペダルを踏めないらしい。 最大のブレーキに要するペダル踏力は(CG誌のテスト記事を幾つか見たところでは)15〜20kg程度あればよく、小柄な女性でも片足で立てる脚力があれば充分だろう。 ゆえに「踏めない」と書いたのはじつは不適切で、本当は「踏まない」と書くべきなのである。

 ブレーキペダルには通常のブレーキ時でもアシストがかかっているのだが、ブレーキペダルが踏み込まれる速度などからパニックブレーキであると判断した場合にブレーキのアシスト量を最大限にして「踏まない」ドライバーでも「踏ませる」装置、それがBAである。 いきなり最強レベルのブレーキがかかるので、ABSの装備が前提となる。 また、ペダルの速度などから作動の条件を判断するタイプのものは、スポーツドライビングでの強いブレーキではBAが作動してしまう事はないらしい。
 なお、ベンツとトヨタのものは条件判断をしているが、日産の場合はペダルの踏み込み量があるレベルを超えるとアシスト量が急増する「非線型アシスト」を採用している。 安上がりなのがメリットだが、スポーツドライブに挑むには邪魔かもしれない。

 それにしても、容易に踏めるはずのブレーキが踏めない人が大勢いるのはなぜなんだろう? みんなどこかで『アブナイので急ブレーキは絶対にかけてはイケナイ』と洗脳されているのだろうか?


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 冬の山道では、山側の車線はなんともないのに谷側の車線だけが凍結している場合がある。 湿気を含んだ川面からの空気が凍結を招く。
 例えば、山側の車線を上っていたら雪が強くなってきたのでUターンして谷側の車線を下りはじめたら谷側の車線が凍結しはじめていて、ブレーキを可能な限り軽く踏んだつもりでもフロントタイヤがロックしてしまい、ノーブレーキで坂を転げ下りる羽目になったという怖しい経験がある。

 橋は凍結しやすい。 川面からの湿った空気もさる事ながら、表側と裏側の両面で冷やされるので凍結が早く、解凍も遅い。
 雪が降った数日後、路面の雪はおおよそ融けていても橋の上の雪だけは残っている場合がある。 欄干が日影を作り、さらに雪がとけにくい事もある。 ある山道でカーブの途中が小さな橋になっているところがあり、そこに残っている雪で滑って自爆したクルマを見た事がある。 冬から春先の間は、路面の雪が融けているからといって早合点して飛ばしてはならない。


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 冬になると山道や橋などに凍結防止剤の袋が置かれるが、その中身がどんなものか私は知らなかった。 その日、初めて見たそれは、1mm〜5mmぐらいの球形あるいは適当な形の、乾燥剤のシリカゲルか米粒のような小さな白い固まりだった・・・。

 1月15日(祝)、朝10時、晴れ。 神戸の再度山ドライブウェイを上り始めた私は、ところどころのコーナーの路肩に吹きだまっている白い粉を見て「昨夜の雪が残っているんだな、速度は控えめにしなければ。」と思い、普段よりもゆっくり走る事にした。 雪のためか、レッカー車に引っ張られている事故車とすれちがったり、パトカーが検分中の衝突現場も通過した。

 路面の広範囲がうっすらと白く覆われているきつめの左カーブにさしかかって普通にハンドルを切ったとたん、我がFFセリカ(ST182型・1989年式)のフロントタイヤは「ザザザザ」という音と共に景気良くグリップを失った。 セリカは一気に直進状態!
 しかたがないのでブレーキは踏んだままハンドルを直進に向けて減速に専念し、正面に迫り来る山肌(←もちろん対向車線側)の手前でブレーキを放した。 わずかしかないグリップ力の全てを曲がる事に使うためだ。
 そして今度はハンドルを左にゆっくりと切り始めた。 普通の速さでハンドルを切ると、また滑り出すかもしれないからだ。 セリカは運良く向きを変え、元の車線に復帰した。 対向車が来なかった事も合わせてダブルラッキーだった。

 しばらく徐行したのち広いヘアピンカーブの路肩でクルマを停め、車外に出て白い粉を直接見に行った。 あれは雪の滑り方ではなかったからだ。 その白い粉は冒頭に書いた白い固まりだった。 こんなものを撒かれていたら曲がれるわけがない。
 私がその固まりを持ち帰ろうと袋に詰めていたら、上の方で「ザザザ・・・ドカン」という音がした。 歩いて見に上がるとソアラがカーブを直進して壁に正面衝突していた(乗員は無傷)。 無理もない。 私がクルマを停めている下の方にパトカーがいたのでソアラの事を知らせるとともに白い粉について聞いてみたら、警察官は凍結防止剤だと教えてくれた。

 Uターンして逃げ帰ったら、さっきのカーブに2つの「航跡」があった。 1つは山肌の手前でJ型の航跡を描いた私のもので、もう1つは山肌に向って一直線だった。 さっきはなかったはずのランプの破片もある。 さらに進むと途中の駐車スペースにて、フロントをクラッシュしたセドリックに乗ったカップルが神戸の街を見下ろしながら、お弁当を食べていた。 ランプの破片はきっと彼らのものだろう。
 家に帰り、凍結防止剤を氷の上に置いてみた。 どんどん氷を溶かしながら沈んで行く。 正しく使えば強力な戦力、間違って使えば絶大な破壊力である事を私は学んだのであった。


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 一般には意識されていないようだがフォグランプとは補助灯の種類の1つにすぎず、補助灯全般の事を指すわけではない。 市販の補助灯にはスポット(またはドライビング),ロード,フォグ,コーナーリングなどがある。

 フォグランプとは、その名の通り霧の中で点灯するためのものなので、上方向への光をカットすると共に路肩をも照らすべくワイドな配光になっているべきなのだが、困った事に市販品や新車装着品を問わず、そのように企画・設計されていない粗悪な“散光器”が氾濫している。
 もしもフォグランプを買うつもりなのであれば、まず第一に、箱に「フォグランプ」と明記されているものを選ぶ(別に冗談を書いているわけではない)。 特に最近はダイクロイックなる配光の得体が知れない小型ランプが増えてきたので要注意。
 第二に、上方向への光をカットする構造を持っている事。 バルブ(電球)の上方向にシェードが設けられているか、シェードがバルブ内部に設けられているもの(※2灯式ヘッドライト用の電球の殆どがそれである)を選ぶ。 ランプを正面よりも上の方から見た時にフィラメントが直視できる構造のものはフィラメントの光がその方向に漏れて対向車などを直撃するので、避ける。

 正しく企画・設計された本当のフォグランプは上方向の光を明確にカットするため、誤って光軸を上に向けたりしない限り、歩行者や対向車への迷惑度は出来の悪いロービームよりも低いぐらいである。 本来の用途は霧の中であるフォグランプだが、ワイドな配光を活かしてコーナーリングランプとして活用もできる(※コーナーリングランプは上方向への光をカットする必要はない)
 私の今のクルマ(レガシィ)はロービームの照射角がひどく狭いため真っ暗な山道ではコーナーの先を殆ど見ることができず危険だが、社外品フォグランプの併用によってコーナーの先を見ることができるようになり、安全に走れる。 また、友人の家のそばの暗い路地でも溝や植木鉢や歩行者や座っているヤンキーが見つけやすくなり、重宝している。 なお、純正のプロジェクターフォグランプは照射角が狭くて役に立たないので、前のクルマで使っていたフォグランプと交換し、押し入れで眠ってもらっている。

 「シビエのビサージュの黄フォグ」・・・これは前のクルマから1998年まで使っていたフォグランプだ。 このランプには普段のコーナーはもちろんの事、ヘッドライトを点けると乱反射により目の前が真っ白に光って何も見えなくなるような凄まじい濃霧の中で、何度か助けられた。
 ビサージュにはH2というバルブが使われている。 このバルブはシェードの類は内蔵されていない「裸電球」だが、ビサージュには電球の上面や前面の光をカットするシェードが設けられ、上方向への光を大きくカットしている。 現在はビサージュ2というモデルが販売されているが、ストーンガードが標準装備になっただけでランプ本体は変わっていない。 現在の水準からすれば55Wというのはものたりないが、85WのPIAA 959プロジェクターフォグよりは遥かに明るく使いやすそうだった。


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 JAF MATE 1997-12 にトンネルの話が出ていたので、少々。

 トンネルでは渋滞が起こりやすい。 クルマを観察すると、トンネル入口で減速→トンネル内部で加速→トンネル出口で減速、というパターンになりがちらしい。

梶原第一トンネル トンネルの入口では恐怖感のためにブレーキを踏んでしまうクルマが多い。 これは単に視覚的な恐怖感によるものでありトンネル突入時にクルマがどうにかなってしまうわけではないので、ここはスピードメーターを見て現在の速度を維持したままトンネルに突入するように心がけたい。
 ちなみに名神高速には入口の周囲にグラデーション塗装をほどこしたトンネルがいくつかある。 視覚的な恐怖感を和らげる事で無駄なブレーキを減らし、渋滞を減少させる効果があるとのこと。

【補足:1998.07.18の読売新聞朝刊の「名神高速・吹田―京都南間6車線拡幅工事完成」の記事より】
<渋滞の名所>となっていた天王山トンネル。従来の2本のトンネルの北側に新たに2本を掘った。さらに旧トンネル内部全体を切削し、道路幅を7.8メートルから9メートルに広げた。同トンネルの入り口は上り坂になっているうえ、暗くて狭いため、渋滞がなくてもトンネルに入れば、車の平均時速は20キロもダウンしていた。そこで内部照明を倍の明るさに変えたり、入り口の壁面に、周辺の山の緑に調和するよう彩色を工夫して圧迫感を和らげ、心理作戦で渋滞解消に努めてきた。

 トンネルの内部では必要以上にスピードを上げてしまう習性があるらしい。 おそらくは周囲の風景がないために速度感が得にくいからだと思う。 内部では時々スピードメーターを見て速度を確認するようにしたい。

 トンネルの出口でも、やはりブレーキをかけてしまう。 これは主に恐怖感と、もう一つはトンネル内部で速度が上がりすぎたのをもとに戻すためとの2通りがある。 後者はともかく、前者はスピードメーターで速度を確認して危険な速度でない事を意識する事で、無駄なブレーキが減らせる。 ただし、トンネル出口では暗い所から明るい所に出たため一時的に眩しくて見えづらかったり、横からの突風に煽られる事があるので、それらの危険を軽くするための減速はやむを得ないと思う。

 トンネルの入口・内部・出口の全てに共通する事は、人間の速度感覚など大してあてにならないという事である。 そしてこれは、スピードメーターを少し見るだけで簡単に解決できる。 ドライバーが無意識に行う行動を意識し、「計器航法」を心がけて走るようにしたい。

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 トンネルや映画館のように明暗差が大きい所を出入りすると一時的に物が見えにくくなるが、サングラスを上手く使えばそれを軽減する事ができる。 トンネル入口ではサングラスを外すか、前にずらして顔を少しうつむき加減にしてサングラスを通さずに前方をみる。 また、トンネル出口ではサングラスを着けるか戻すかすればよい(余談だが、偏光レンズのサングラスを使えば、昼間のダッシュボード上面のフロントウインドウへの映り込みを減らす事ができる)。

 トンネルの出口では突風を受ける事があるが、これは危険性が高い。 JR山陰本線の余部(あまるべ)鉄橋列車横転落下事故の報道でやっていたのだが、横風をある強さまで徐々に強めていった場合は横転しなくても、ある強さの風にいきなり吹かれると横転しやすくなる。 余部鉄橋はトンネルを出ると吹きさらしの鉄橋となっているが、それほどではないにしろ高速道路のトンネル出口も危ない。 防風壁の完備や形状の工夫(例えば、防風壁の穴を徐々に増やして横風が段階的に増えるようにする、とか)がされているかどうかは・・・残念ながら私は知らない。


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 偏光レンズのサングラスを使うと、ダッシュボード上面のフロントウインドウへの映り込みを減らす事ができ、晴れの日でも前方が見やすくなる。 偏光レンズは水面の反射を減らして水中が見やすくなる事から釣り具屋さんでよく売られている。 しかし、レンズの構造がブラインドのような偏光幕をサンドイッチするという複雑さのためか、製品によっては視界の歪みが大きくて自動車の運転に用いるには不向きなものが少なくないので、購入の際には要注意。

 私が現在使っているのは偏光&調光ガラスレンズのニコン製。 レンズが厚いので、メガネ無しで過ごしてきた身にはいささか重たい。
 その前はポルシェ・デザインのレンズが交換可能なモデルで、樹脂製偏光レンズを取り寄せて使っていた。 色はニュートラル・グレーで軽くて視界も良好だったがレンズの外形寸法が不正確で、たまにレンズだけ落ちたりした(笑)。 レンズが傷だらけになったので再び取り寄せようと思っている。 ちなみに、あのマイケル・ナイトが使っていたのと同系統のモデルである、と思うのだが・・・果たして?

→ 偏光サングラスについて


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 カー雑誌で「馬力でなくトルクで走るタイプだ」とか「トルクはあるが馬力はない」といった書き方をしている事がある。 まるでエンジンから馬力とトルクの2つが出ているように思える事さえあるが、エンジンから出るモノといえばシャフトの回転力と排ガスと振動・騒音の類ぐらいである。

 「シャフトの回転力」と書いたが、これが「(軸)トルク」の事。 シャフトの先に円盤を取り付け、そこにロープでおもりを吊し、シャフトを回転させておもりを巻き上げる。 それがトルクで、半径1m円盤に1kgのおもりを吊して持ち上げる力が1kgmである。
 さて、あなたがエンジンになったつもりでシャフトをひねるとしよう。 あなたは1kgのおもりを1m巻き上げるのに思いっきり急いで10秒かかった。 あなたの隣にいるプロレスラーは思いっきり急いで3秒かかった。 プロレスラーの方が「力が強くて速い」のは明らかであるが、両者の発生したトルクは同じ1kgm。 この値をもって両者を互角と見なすのは、いささか不公平である。
 そこで時間的な要素を加えた仕事率が馬力で、75kgのおもりを1秒間に1m真上に持ち上げる力が1馬力である。

 

 馬力は、以下の式によりトルクから算出される。

2π × 軸トルク[kgm] × 回転数[r/min]
馬力[PS]= ---------------------------------------
4500

 トルクに定数(2π/4500)と回転数を掛けたものが馬力なので、もしもトルクが全ての回転域で一定の値であれば回転数をあげればあげるほど馬力は上がる。
 エンジンの出力は一般に、低回転域を重視すると高回転域が弱く、高回転域を重視すると低回転域が弱くなる。 馬力は回転数が高いと大きくなることから、おそらくカー雑誌のレポートでは「馬力=高回転域の出力,トルク=低回転域の出力」のようなニュアンスで使われていて、それが「馬力でなくトルクで走るタイプだ」などといった意味不明瞭な表現につながっていると思われる。


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 4WS(四輪操舵)の市販開始は1987年4月のホンダのプレリュードが世界初で、1987年5月のカペラが2番目である。 ただし、運輸省の型式認定ではカペラの方が1週間ほど早かったらしい。
 プレリュードはステアリング舵角(=前輪舵角)に対する後輪舵角が車速に関係なく固定の「機械式」で広告には『世界初、ホンダ4WS』と、一方のカペラは車速に応じて後輪舵角が変化する「電子制御式」で広告には『世界初、車速感応型4WS』と謳われていた。 どちらが先に世に出るかは広告作成時にはわからなかったため“注釈つきの世界初”となっているところに当時の苦心が偲ばれる。
 双方とも同位相と逆位相に転舵し、最小回転半径を小さくする事ができる(ホンダは同位相に1.5度,逆位相に5.3度、マツダは最大5度)。

 それらより1年以上も前の1985年8月に市販された日産“7th”スカイラインのHICAS(ハイキャス)は、前例のない装置への認可が下りなかったか何かの事情で4WSを名乗れず、カタログの説明ページにも「4WS」や「四輪操舵」の語句は全く登場していない(…が「後輪操舵」とは書かれている)。 聞くところによると後期型のカタログでは「4WS」の語句が載るようになったそうだが、なにはともあれスカイラインは不幸にして『世界初の4WS』というタイトルを逃してしまった。
 なお、HICASは同位相のみ(最大0.5度)で、最小回転半径は小さくならない(※個人的には、セミトレーリングアームが取り付けられている土台ごと僅かに傾けるのを「操舵」と呼ぶ事に抵抗を感じる)

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 三菱初の4WSは1987年10月のギャランVR-4で、同位相のみ(最大1.5度)。 4WSと4WDの両方を初めて備えたVR-4には「ACTIVE FOUR (4VALVE+4WD+4WS+4IS+4ABS)」の愛称が付けられていた(注:4VALVE=4バルブエンジン,4IS=4輪独立懸架)

 トヨタ初の4WSは1989年8月のセリカ・カリーナED・コロナEXIVで、同位相と逆位相に転舵する(最大5度)。 後退時には4WSをキャンセルできるスイッチと、低速時に限り後輪操舵角を多めにしてテールスライドのような雰囲気が楽しめる“スポーツモード”(※スイッチでノーマルモードに切替可能)を持つ。

 スバル初の4WSは1991年のアルシオーネSVXで、一応同位相のみ(最大1.5度)。 低速時には逆位相にも僅かに転舵するらしいが、なぜか特にアピールされていなかったようだ。


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 日本車のスピードリミッターは、なぜ180km/hなのか? この疑問を読売新聞の質問コーナーに寄せた人がいた。

 その理由とは『日本の高速道路の最大勾配は6%である。 この勾配を100km/hで登る事ができる性能の自動車を平地で走らせると180km/h出るので、この速度になった』であった。 ・・・なんだか納得できるようなできないような(笑)。


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