【過給機】Supercharger
空気圧縮機や送風機を用いてエンジンに多量の空気を送り込み、多量の燃料を燃焼させる事により出力を高める装置の総称。 ターボチャージャーが有名だが、これも過給機の種類の一つである。
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ターボ・チャージャー (Turbo Charger, Turbo Supercharger)
シャフトの片側にあるタービンを排気ガスで回転させ、もう片側にあるタービンで空気をエンジンに送り込む。 タイムラグが大きくレスポンスが悪いのが欠点だが、タービンの形状や軽量化により大きく改善された。 -
ルーツ・ブロアー (Roots Blower)
まゆ型の羽根を持つ2組のローターを回転させて空気をエンジンに送り出す。 内部で空気の圧縮を行わないため、コンプレッサーではなく送風機(Blower)と呼ばれ区別される事もある。
自動車の場合、スーパーチャージャーと言えば、これを指す事が多い。 -
スクロール・コンプレッサー (Scroll Compressor)
渦巻き型の溝を掘った2組のプレートを向かい合わせ、一方を偏心回転運動させることにより空気を送り出す。 VW・コラードの「Gラーダー」があ った。 -
リショルム・コンプレッサー (Lysholm Compressor)
平行に配置したネジ棒のような2本のシャフトを回転させて空気を送り出す。 マツダ・ユーノス800やメルセデスベンツ・SLKなどに用いられている。 -
PWS (Pressure Wave Supercharger)
排気ガスの圧力波を用いて過給を行う。 有効な性能を発揮する回転域が狭いので、回転域が広いガソリンエンジンには不向きである。 量産車としてはマツダ・カペラのディーゼルエンジンがあった。 -
ROTREX Supercharger
遊星ギヤとローターを用いて空気を圧縮する。 Dare DZに採用された。
【仮想86モード】Virtual 86 mode
AE85(3A-E 1500cc SOHC)であってもAE86(4A-G
1600cc DOHC)に乗っているつもりになって頑張って走ること。
ハチロク
【カムシャフト】Cam Shaft
エンジンのバルブを開閉するためのカムを設けたシャフト。 位置や本数によりSV,OHV,OHC,DOHCに分類される。
【観音開き】double doors opening outward
扉の一種で、観音をおさめる厨子の戸をまねて、左右の扉を中央で合わせるように作った戸。 両開きとも言うが、なぜかこちらの表現の方が流行っている。
【カーキチ】Car Kichigai
熱心な自動車好きを指す古語。 英語では「カー・クレイジー (Car Crazy)」。
近年は放送禁止用語扱いとなっている言葉だが、漫画『釣りキチ三平』にその名残を残している。
[Jul.10.2006]
【気化器】Carburetor(キャブレター)
燃料を噴霧する機械。 本当は、気化しやすいように噴霧するだけの噴霧器だが、なぜか気化器と呼ばれる。
空気が通過するときに燃料が吸い出されるベンチュリー効果によって噴霧しているため
、原則として動力や電力は不要。
排ガス規制が行われる以前は広く用いられており、高性能版エンジンはキャブレターを2連装や3連装など複数使用していた。
理論空燃比を維持するような微妙な制御や調整が難しいため、排ガス規制が進むにつれて次第に用いられなくなり、電子燃料噴射装置に主役の座を譲った。
【気筒(きとう)】Cylinder(シリンダー)
エンジンのシリンダーの事。 その数を指して「4気筒エンジン」や「6気筒エンジン」などと呼ぶ。
さらにシリンダーの並び方を加えて「直列6気筒(直6)」や「V型6気筒(V6)」などと呼ぶ事も多い。 並び方は1列:直列,2列:V型,2列:水平対向型,3列:W型がある。 4列:H型や星型は
、自動車での採用例はなかった・・・と思う。
【ギミック】Gimmick
仕掛け,新工夫,テレビの特殊効果など。
自動車評論においては「役に立たないオモチャ」のような雰囲気で使われているようである(あまり好ましい用法とは思えないが)。
【キャスター】Caster
クルマを側面から見たときの前輪の転舵軸の後退角の事。
大きいと直進安定性が増すがハンドルが重くなるため、パワステが普及する以前はあまり大きな値にできなかった。
アライメント
【キャンバー】Camber
クルマを正面から見たときのタイヤの傾きの角度の事。 上側が開いているとポジティブ,下側が開いているとネガティブ。
ポジティブキャンバーは、重量物を積載してタイヤが下開きになる場合を想定して付けられている。 ネガティブキャンバーはコーナーリング時にタイヤの接地角を垂直に近づけ、ひいてはコーナーリング速度を向上させるため、大抵は若干のネガティブに設定されている。
レーシングカーなどではネガキャンが大きく設定されているが、直線が多い走行パターンだとタイヤが内減りして不経済なので注意。
アライメント
【空燃比】Air / Fuel Ratio
混合気中の空気と燃料との重量比。
この値が理論空燃比より大きい(=燃料が薄い)とリーン,小さい(=燃料が濃い)とリッチと呼ぶ。
【駆動輪】
エンジンやモーターの力で直接回転させる車輪の事。 例えばバイクや自転車の駆動輪は後輪であり、幼児用の三輪車の駆動輪は前輪である。
通常の四輪乗用車の駆動輪は二輪駆動(2WD : 2 Wheel
Drive)と四輪駆動(4WD : 4 Wheel Drive または AWD : All Wheel
Drive)に大別される。 さらに二輪駆動は前輪駆動(Front
Wheel Drive)と後輪駆動(Rear Wheel Drive)とがある。
また、エンジンの搭載位置には前部(Front Engine),後部(Rear
Engine),中央(Midship Engine)の3種類がある。
理屈の上では9種類の組み合わせが可能だが、エンジンを後部や中央に搭載して前輪を駆動するタイプの自動車は存在しないようである。
駆動輪の数 エンジンの搭載位置 駆動輪 略称 例 二輪駆動 フロント フロント FF (主に小型車) リヤ FR (主に大型車) リヤ RR ポルシェ911,スバル・サンバー ミッドシップ MR (主にスポーツカー) 四輪駆動 フロント 四輪 4WD (FF車ベースとFR車ベースとがある) リヤ ポルシェ・カレラ4 ミッドシップ ランボルギーニ・ディアブロVT 四輪駆動 フロントとリヤ 四輪 4WD シトロエン・サハラ 四輪駆動 フロントエンジン&モーター
リヤモーター四輪 4WD トヨタ・エスティマ 四輪駆動 フロントエンジン
リヤモーター四輪 4WD 日産マーチ
特殊な例として、エンジンを前部と後部に搭載し四輪を駆動するシトロエン・サハラという市販車も存在した。
エンジンとモーターを組み合わせた例として、前輪をエンジンとモーターで,後輪をモーターで駆動するハイブリッド4WDが2001年6月にトヨタ・エスティマに追加された。
また、2002年8月には、前輪をエンジンのみで,後輪をモーターで駆動する4WDが日産マーチに追加された。
【グラベル】Gravel
砂利道,非舗装路。
ターマック
【グレード】Grade
階級,等級。 自動車の場合はエンジンや装備品などの違いによるバリエーションのこと。
【黒歴史(くろれきし)】
封印されており触れてはならない過去の歴史のこと。 転じて、封印されるにふさわしい恥ずかしい過去やクルマを指す。
例:○○○○は曰産の黒歴史
語源はロボットアニメ【∀ガンダム】の劇中より。 そこでの人類は産業革命当時のようなのどかな生活をしていたが、実はそこは遥かな未来の地球で、ロボットを使って戦争を繰り返してきた過去の歴史 や技術を禁断の『黒歴史』として封印していたのであった…。
[Jan.29.2005]
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【後輪駆動】Rear Wheel Drive
後輪を駆動する方式のこと。 エンジンの搭載位置によりフロントエンジン(FR),リヤエンジン(RR),ミッドシップエンジン(MR)の3種類がある。
FF(前輪駆動)はスペース効率に勝る事から近年の小型車の主流を占めているが、1970年代頃まではFRやRRの小型車が数多く存在していた。
FRは主として大排気量の大型車やスポーツカーに用いられている。 ステアリングフィールで前輪駆動に勝るという理由や、FFだとなんとなく高級車ではないとい
った理由で、FRのファンも少なくはない。
RRは、今日ではスポーツカーのポルシェ“911”と軽貨物車のスバル・サンバー,2人乗り小型車のスマートぐらいの少数派となっている。 MRは、フェラーリ
やランボルギーニなどの本格的スポーツカーや、トヨタMR-Sといった小型スポーツカーに用いられている。
駆動輪
【混合気】Mixture
霧状に噴射された燃料と空気とが混合したもの。
【コンプライアンス・ステア】Compliance Steering
車両の安定性や回頭性の向上を目的とし、減速時やコーナーリング時に生じる外力を用いて後輪のトーを変化させる事。 通常はブッシュのたわみを用いて実現させる。 ポルシェ928のヴァイザッハ・アクスルやマツダFFファミリアのSSサスペンションあたりが元祖?